きめの遠近をマスターするための練習デッサン

参考作品

きめ遠近の描画を習得して、奥行きを表現できるようにしましょう。頭で理論を理解したら、あとは実践してとにかく目と手を鍛えます。

最初は手こずるかもしれませんが、数をこなすうちに当たり前のようにできるようになっていきます。

> きめの遠近を使って奥行きのあるデッサンを

準備するもの

モチーフとなった毛布

・模様のついた布やタオル、大きいほどやりやすい。
・デッサンスケールなどの透視枠、またははかり棒
・好きな描画材(鉛筆、木炭、絵具など)
・紙

> デッサンスケール(デスケル)とは透視枠です
> はかり棒とは、デッサンで形を確認する道具

手順

1|模様のついた布をテーブル、または床の上に広げます。

2|広げたら、自分に最も近い布の模様と、最も遠い模様の大きさ(密度)の差を目測で比べ、紙にあたりをとります。

3| 目測でとったあたりが正確かどうか、透視枠かはかり棒を使って確認します。

はかり棒で目測が正しいかを検証する

4|次に、最も近くの模様と最も遠くの模様の、中間の模様の大きさ(密度)の差をそれらと比べてあたりをとります。先ほどと同じように、まずは目測であたりをとったあと、透視枠などを使って確認します。

5|大まかなあたりが描けたら、それを指標にして具体的な模様を描いていきます。

大きさを合わせるポイント

描き進めながら、模様の大きさ(密度)の差が正確に描けているかどうかをチェックしましょう。慣れないうちは特に、透視枠かはかり棒を使って何度も確認してください。

一般的な傾向として、遠くにある模様を実際よりも大きく描いてしまいがちです。これを防ぐためには模様だけでなく、模様と模様の隙間の形同士を比較しながら描いてみてください。模様だけでなく、それらの隙間の密度を遠くにいくほど高くしていきます。

ものとものの隙間(青い斜線部分)の形を見る

もし、この練習が難しすぎると感じた場合は以下の方法を試してみてください。

・布の模様をシンプルにする
・模様を幾何学的で規則的なものにする
・画集など、手本となる絵(写実的なもの)を準備し、それをトレーシングペーパーでトレースして、密度と大きさの感覚を掴む

このような訓練を繰り返し行うことで、奥行きに対する観察力を高めていきます。