「デッサンを基本から学びたい」「でも働いているのでなかなか都合の合う教室がない」そういう悩みを持つ方は少なくありません。
かと言って、自分でデッサンの本を読んでも「いまいちうまくいかない」「わからない」と思うことの方が多いと思います。
デッサン上達の近道は、人に習うことです。これはデッサンに限ったことではありませんが、人から指摘されると、「なんだそんなことか」と気づくことはたくさんあります。
実際、私も人に聞いたらあっさり解決した問題が、いくつもあります。日常でも、広いスーパーである商品を探しているとき、自分で見つけるより店員さんに聞いた方が早い、ということはよくあります。
では、働きながら学ぶにはどのような方法があるのでしょうか。デッサンの学び方について、いくつか紹介していきます。
デッサンを学ぶ3つの方法
デッサンを学ぶ方法は、大きく分けて3つあります。1つ目は教室に通う、2つ目は教本で自力学ぶ。3つ目は通信講座です。独学はここには入れていません。なぜなら、本当の意味での独学は学びとは言えないからです。
順に説明していきます。
教室に通う
まずは、デッサン教室や絵画教室のデッサンコースで学ぶ方法です。最もポピュラーで、デッサンを学ぶと言えば、まずこれが思い浮かぶのではないでしょうか。
教室に通うことのメリットは、人の目があるので集中しやすいことです。逆に、ゆるすぎる雰囲気の教室では、それがデメリットなることもあります。
なぜなら、周りが一生懸命だと、当然その空気に自分もつられます。反対に、気軽にお喋りできる空気の教室では、描くよりもおしゃべりに気がとられてしまうでしょう。
例えば、あなたが集中してデッサンをしたいのに、隣の人がおしゃべりを始めた・・・。これではデッサンに集中できませんよね。
かと言って、先生が怖すぎて、一言も喋れないような空気感もよくありません。生徒同士でお互いにアドバイスを言ったり、意見交換をすることもはばかられ、仲間や相談相手ができにくいためです。
教室はそういった点から、自分の求める空気に合えばとても良いですが、そうでないとフラストレーションがたまってしまいます。
本や動画を使って1人で学習する
本屋などで参考になりそうな教本を買う、あるいはYoutubeなどで動画を見て描いてみる。これもポピュラーな方法ですが、ある程度のデッサンの経験が必要だと思います。
というのも、全くの初心者では、本の最初のページに描いてあることが「できない」「わからない」、ということが起こります。しかし、自力で学んでいるため、そんな時も自分で答えを導く必要があります。
動画も同様です。全くの初心者では、描いている人が「今どういう意味でその線を引いたのか」を、自力で読み取ることが難しいのです。
例えば、本では「形を取りましょう」から始まる章で、すでに形が取った後の画像が載せられていることが多いです。しかし、そもそもそこに至るのにつまづくことはよく聞く話です。
しかしそれでも、自力で学習する場合は、すべて自分で試行錯誤しながら、そこに到達しなくてはいけません。
そのため、本や動画で自力で学ぶのは、入り口のハードルは低いですが、初心者には最もハードルが高い学び方でもあります。
通信講座を利用する
通信講座とは、オンライン、インターネットを使って学習する方法です。教本が自宅に送られてくるタイプもあれば、全てインターネット上で完結するタイプの講座もあります。
通信講座のメリットは、時間と場所に融通がきくところです。
教材が自宅に届くタイプであれば、自宅で好きな時間に取り組むことができます。また、インターネットで完結する講座も、自分がデッサンをしたい時間に場所に縛られずにできるので、時間や場所を理由に学習できなく可能性がかなり下がります。
例えば、デッサン・ラボラトリーの通信講座では、「近くにデッサン教室がない」「仕事がブラックなので、取れる時間が不定期」という方が利用してくれています。
ブラック会社で帰宅が遅くなってしまっても、デッサン時間を遅らせてやったり、朝早起きして行ったりすることもできます。また、平日できなかった分を休みの日に取り戻すことも可能です。
働いていて忙しい方にこそ通信講座は向いています。
通信講座のデメリットは、教室のように周りの目がないので、描く習慣がつくまではサボりがちだということです。
この点は、コミュニティで仲間と練習を報告し合えるような通信講座を、うまく利用して解決する必要があります。
独学は?
最初の方で、「本当の意味での独学は学びとは言えない」と言いました。これは独学という意味が、「誰の影響も受けない」「なんの本からも学ばない」という意味なら、ということです。
なぜなら、学ぶとは、「誰かや何かの真似をして影響を受けること」が前提にあるからです。
例えば、子供は親や、周りの子供の真似をしながら成長していきます。学校での算数も、誰かが生み出した計算方法を使って、数を足したり引いたりします。
あなたが絵を描こうと思ったのも、「誰かや何かの絵に憧れて、真似してみようと思った」からではないでしょうか。
本を買ったり動画を見たりして1人で学ぶのも、誰かの真似をしたり、影響を受けたりするので、本当の意味での独学とは違います。結局は、誰かの真似をする必要があるのです。
人に見てもらうのが最も良い学び
学習方法で一番良いのは、他人に見てもらうことです。先ほど、学びは誰かの真似をしたり影響を受けたりすることだと言いました。
人に見てもらうというのは、そこで感想やアドバイスをもらうことに繋がります。すると、その感想やアドバイスにあなたは影響を受けて、さらに考え、試し、成長していくことができます。
例えば、球体を描いて見て、「自分では何が問題かわからないけれど、自然にはなりきっていないなぁ」と思っている場合。誰かにアドバイスをしてもらうと、「反射光が明るすぎるよ」など、具体的な問題を指摘してもらうことができます。
実際、そんなちょっとしたことで、デッサンが自然になることもあります。
自分1人では気づけない癖や問題、思い込みは、他人の目を借りることで改善します。
仲間をつくる
他人に見てもらうとき、それが同じ目標を持った仲間でも良いでしょう。お互いに意見が言えたり、アドバイスしあったり。また、相手の絵と自分の絵を比べるだけでも判断材料になります。
言葉によるアドバイスも重要ですが、一目瞭然と言うように、他の人の絵と自分の絵を比較するだけでも発見はあります。
例えば、1人で描いていて気付きにくいのは、自分の絵の色が濃淡です。誰かの絵と比較することで、「自分の絵は随分黒いなぁ」「塗り方が雑だなぁ」ということがわかることがあります。
練習成果や、できた絵を報告し合える仲間を探してみましょう。
講師からアドバイスをもらう
講師にアドバイスをもらうのは、デッサン上達には一番手っ取り早い方法です。
自分よりも経験が豊富な講師は、あなたよりもたくさんの失敗もしています。あなたが過去の講師と同じような失敗をしていたら、解決策を教えてもらうことができるでしょう。
例えば、「形が合わないから変だけど、どこが変なのかわからない」と思って質問すれば、「具体的にどこの形が違うのか」「見方のポイント」などを指摘してもらえます。
講師も過去にそういった経験をしているため、そういった過ちにすぐに気付きます。
そのため、早く、確実に上達したい人は、お金を払ってでも講師のいるところで習った方が良いです。
まとめ
働きながらなら学ぶ方法について、いくつか紹介してきました。すぐ近くにデッサン教室があれば良いですが、そういう方は稀です。近くにデッサン教室がない場合、一番現実的なのは、通信講座です。
仕事をさぼってデッサンをするのは難しいので、時間と場所に融通のきく通信講座は、働きながらでも利用しやすいでしょう。
通信講座なら、夜勤の方でもデッサンを習うことが可能です。働く時間が変動する方でも、時間を自分で作って取り組むことができます。
ただその際、講師に質問ができる講座か、仲間ができる講座を選びましょう。特に、講師への質問がいつでもできるようなものが理想です。そのほうが悩んだ時に、解決への道に早く気づくことができます。
例えば、デッサン・ラボラトリーでは、質問回数無制限で、集団の通信講座を準備しています。
近くに教室がない、でも働きながらデッサンを習いたい方は、このように通信講座を利用してみましょう。