構図の練習。解釈模写をすることで絵画を分析

魅力的な構図を作れるようになるために、魅力的な画家の構図をあなたの中に取り込みましょう。

「ただ模写するだけでも十分」とあなたは思うかもしれませんが、解釈を加えることで、より描き手の意図やセンスを分析しやすくなります。

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1. 練習の内容

  • 制限時間:1時間
  • 目的:巨匠の構図の構成を分析する
  • 行動:巨匠の構図を直線だけで解釈して模写をする

1-1. 画材の準備

・スケッチブック、またはA4のコピー紙
・2Bより濃い鉛筆

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1-2. モチーフの準備

巨匠の画集、または絵葉書。

特に、以下の人たちは構図の解釈におすすめです。

  • レオナルド・ダ・ヴィンチ(イタリア:Leonardo da Vinci)1452─1519
  •  ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル(フランス:Jean-Auguste-Dominique Ingres)1780─1867
  •  ピーテル・パウル・ルーベンス(フランドル:Peter Paul Rubens)1577─1640
  •  ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(イタリア:Michelangelo Merisi da Caravaggio)>1571─1610
  •  グスタフ・クリムト(オーストリア:Gustav Klimt)1862─1918
  •  ジャック・ルイ・ダヴィッド(フランス:Jacques-Louis David)1748─1825

もちろん、あなたの好きな画家でも構いません。

ダヴィット「ソクラテスの死」

1-3. 手順1

モチーフの中から、あなたが好きな絵を1枚選びます。

そして、スケッチブックに選んだ絵の枠と同じ比率の枠を、スケッチブックに描いてください。

1-4. 手順2

では、模写をしていきましょう。

ただし、模写をするときに、あなたは直線のみを使います。そのため、モチーフの絵をそっくりに模写することができず、曲線は直線に解釈しなくてはいけません。

まずは、多少強引になってでもできるだけ少ない本数で解釈し、そこから本数を増やしていくようにします。直線はフリーハンドで構いません。定規は使いたい場合のみ使ってください。

上記「ソクラテスの死」を直線だけで解釈模写したもの

2. 応用練習

この練習では直線に限定して模写をしました。その応用として、直線を円だけにしたり、幾何学に置き換えたりして解釈模写をしてみてください。

また、解釈する要素もいくつかあります。例えば、色(明暗)、形、タッチなどです。

解釈模写をする場合は、これらの要素をあれもこれもと欲張らずに、どれかに絞ってください。シンプルにした方が分析が行いやすいからです。