「陰影をどうやってつけたら良いのかわからない」「どこからどう塗れば良いのかわからない」そういう人に向けて、上手く陰影をつけるためのマインドと考え方をご紹介します。
どれぐらい色をつけるのが良いのかわからない、という方にもおすすめです。
ポイントは3つあります。
- 光の方向を確認すること
- 幾何形態に置き換えて考える
- 思い切って色をつける
1つずつ説明していきます。
1.光の方向を確認すること
モチーフに当たっている光の中で、一番強い光源を選びます。どこから光が来てどこに陰影が落ちるべきなのかを頭ではっきり認識するためです。
光が複数ある場合は、一番強い光を選びますが、どれかわかりにくいこともあります。窓の外からの太陽光と、部屋の蛍光灯の光など、複数の光が当たっている場合ですね。
こういう場合は床に落ちている投影を確認しましょう。複数光が重なっているということは、影も複数重なっています。その影の中でもっとも濃いものを選びます。
2.幾何形態に置き換えて考える
モチーフを幾何形態(球、円柱、立方体など)に置き換えましょう。そうすることで、どこに陰影ができるべきかを考えやすくなります。
例えば顔はとても複雑な立体が集まっているので、細部を全てを追っていると、細かな陰影に惑わされて大きな陰影が壊れることがあります。このようなとき、顔を卵型として考え、どういう陰影ができるべきかを最初に考えておくと、秩序ある陰影が描きやすくなります。
自分の中で、ここから先は陰影になるはずだ、というのをしっかり意識するために、幾何形態に置き換えて考えてみましょう。
3.思い切って色をつける
3つの中でこれが一番重要です。というのも、陰影がうまくつけられない理由に、そもそも色のつけ方が足りない、という問題があるからです。
もっとも明るい部分ともっとも暗い部分の差を出さないと、その間の中間色の描写がかなり難しくなります。
そのため、白っぽいモチーフであっても、暗い部分はしっかり色をつけることが重要になってきます。
色を思い切ってつけられない心理として、失敗を恐れているのがあると思います。ただ、失敗は当たり前だと思ってください。
一発でつけた色が合うことはなく、周りとの色との関係をみながら調整していきます。つまり、色をつけてみてから色を調整して合わせていくので、つけすぎて薄くするぐらいでちょうど良いのです。
失敗と修正はセットだと考えてください。色を実際につけてみることで、初めてその色をどう修正するかが見えてきます。
これを繰り返すうちに、色を的確につけれるようになってきます。