デッサンで鼻を描く3つのコツ

鼻は複数の骨から成っており、とても複雑な形をしています。純粋に外からの観察だけで描けるようになるには時間がかかるため、観察するポイントをしっかり押さえましょう。

そうすることで、リアリティのある鼻が描けるようになります。

知識を取り入れることで「なんだか鼻がうまく描けない」を卒業し、本物らしい説得力のある鼻を描けるようになります。

大事なポイントは3つあります。

  1. 先端を3つのボールとして捉える
  2. 鼻梁は2回くびれる
  3. 鼻梁と頬をつなぐラインを描く

1つずつ見ていきましょう。

1.3つのボールとして捉える

正面から見た鼻の先端を、3つのボールとして解釈します。先端の真ん中が大きなボール。その両サイド、小鼻に当たる部分が小さなボールです。

横から見た場合は向こう側の小さなボールが隠れて見えないので、大きなボールと小さなボールの2つだけを描きます。ボールは並んでいるというより、お互い少し重なり合うように描きます。

このボールが鼻の先端の凸凹した複雑な形を描くためのあたりとなります。

2.鼻梁は2回くびれる

鼻梁(びりょう)とは鼻すじのことで、眉間から鼻の先端までのことを言います。この鼻梁は正面から見たときに2回くびれます(眉間を除く)。

くびれる場所は、先ほど描いた先端の大きなボールの少し上と、眉間の少し下の2箇所です。鼻筋を凹凸なしにまっすぐ描いてしまう人がいますが、それでは鼻のリアリティは出ません。どんな風にくびれているか、知識をもとにしてしっかり観察してください。

2回くびれることで、結果的に鼻梁の真ん中が膨らみます。

3.鼻と頬をつなぐラインを描く

顔を真上から見たときの頬と鼻が繋がる形を想像してみてください。レゴブロックのように、カクカクっとした繋がり方はしていないはずです。

頬から鼻へ、緩やかに形が変化しています。これは骨を筋肉と皮膚が覆っているためです。筋肉と皮膚が骨と骨をつなぐときにできる緩やかなラインが頬と鼻のフォルムと成って現れています。

上の図の青丸、ここが鼻を描くときにセットで描いて欲しいラインです。

写実系の絵を描く人は必ずと言っていいほどこのラインを表現しています。線で描くこともあれば、トーンの差で表現する場合もあります。

このラインは正面から見ると、鼻梁の外側にきます。ここを観察して描くだけで、鼻の立体、構造が感じられ、リアリティがグッと増します。

3つのポイントを意識して描いていく

3つのポイントを押させながら実際に鼻を描いてみましょう。3つのポイントは鼻のあたりとなります。

  1. まずは鼻の先端に3つのボールを描きます。真ん中は大きなボール、そのサイドに小さなボールを2つ描きます。
  2. 続いて鼻梁を描きます。先端のボールの上と、眉間の下、2回くびれるように描きます。
  3. 最後に、鼻梁と頬をつなぐラインを描きます。ラインは鼻梁の真ん中よりもやや上にできます。

これらをあたりとして、あとはなだらかになるように繋いでいきます。

まとめ

鼻は思ったよりも複雑で難しい形をしています。どの形をどんな風に捉えたら鼻らしくなるのか、しっかりと知識も使って観察しましょう。

そうすることで、説得力のある、リアリティのある鼻が描けるようになります。あなたの絵の説得力がグッと増すでしょう。