DESSIN LABORATORY デッサンがうまくなるための練習法と観察のコツ
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効率よくデッサンの構図を取るためのコツ

構図を考えるときには、基本のルールに従った方が効率がいいです。実際、目の前のものを描写する、というシンプルなデッサンをする場合には私もそうします。

私が使っているルールは、「モチーフをひとくくりにまとめて捉える」「それを画面の中央に配置する」「縦に長いモチーフの場合は画面を縦に、横に長い場合は横にする」などです。

どれもいたって基本的なことです。難しいことは行っていませんが、これができると構図はよくなります。構図を決定するのに時間もとりません。結局は基本を押さえるのが構図を決める近道なのです。

もくじ
▪  モチーフの数
▪  真ん中に配置する
▪  モチーフの大きさ
▪  構図の発展は基本ができてから

3つの静物モチーフ

モチーフの数

モチーフの数は一個でも複数個でも、同じように1つのものとして捉えます。すると、ルールはシンプルになり扱いやすくなります。

複数個のモチーフをセッティングする場合、絵になりやすいようにまとめ置かれることがほとんどです。あっちこっちにバラバラに置くことはあまりありません。

つまり、モチーフは点在させるよりもまとめた方が絵にしやすいということです。もし、あなたが自分で複数個のモチーフを組むときは、モチーフどうしの間隔を空けすぎず、寄せて置くようにしてください。

これはそのまま画面の中にも言えることです。画面内にバラバラとモチーフがあるよりも、ひとかたまりになったものとして捉えた方がいいバランスになりやすいです。これは画面の中に統一感が表れるからでしょう。

一個のりんごは当然1つですが、人物とその人物が座っている椅子を描くときも、人物と椅子を1つのものとして捉えます。

また、瓶とレンガとボールの3つをモチーフとするときも、その3つが一つの形となるように捉えます。

複数のモチーフを複数のまま画面内にどう配置するかを考えると、すごく複雑で難しくなります。

しかし、上述のようにモチーフをひとまとめにすれば、複数のモチーフであっても、単体のモチーフと同じルールを適応して扱うことができます。

構図の決め方

真ん中に配置する

モチーフの基本の配置は画面の真ん中です。ひとかたまりとして捉えたモチーフを、画面の中央に配置します。

モチーフが複数個ある状態では、画面の中央に配置するのはとても難しかったと思います。しかし、モチーフが何個あっても、それを一つとして捉えることで、画面の中央に配置するのが簡単になります。

モチーフを画面の中央に配置するのは、余白のバランスを均等にするためです。

悪い構図の例として、「画面の左右、または上下に寄っている」「余白のバランスが悪い」というものがあります。

とは言っても、「画面の余白は大丈夫かな」「画面の端に寄り過ぎていないかな」といちいち考えて構図のバランスを見るのは効率がいいとは言えません。

そこで、このどちらにでも対応する方法として、単純に「画面の中央にモチーフを配置する」という方法をとります。

中央に配置する方法は、モチーフを四角で囲った4辺と、画面の枠の4辺の距離を、上下左右均等にすることです。モチーフの中心を求めて、それを画面の中心に合わせる方法は使いません。

中心と中心を合わせても、その後でモチーフを四角で囲った4辺と、画面の枠の4辺の余白はどのぐらいかを考えるからです。これでは二度手間になります。

そこで、効率良く、初めからモチーフの4辺と画面の端の間の余白を均等に合わせます。すると、中心は勝手に揃います。

また、モチーフを四角で囲ったとき、縦長になった場合は画面を縦に、横長になった場合は画面を横にします。

りんごと構図
人物と構図

モチーフの大きさ

ひとかたまりのモチーフを画面の中央に配置しようとするときに、画面の余白をどれぐらいにするのか、という問題が出てくると思います。

モチーフは画面の中で大きすぎても小さすぎてもいけません。小さいモチーフを大きく描くと不自然に見えます。逆に大きなモチーフを小さく描いたら描写がしづらいです。

そこで、丁度良い基準を知っておきましょう。それは、①モチーフは等倍~1.2倍の大きさで描く ②モチーフより画面の方が小さい場合は画面目一杯にモチーフを入れる この2点です。

例えば、B3の画用紙にりんごを描く場合はりんごの等倍~1.2倍で描きます。画面の余白は大きくなりますが、これ以上大きくすると不自然に見えるので余白は大きくて大丈夫です。

人物をB2の紙に描く場合は、画面目一杯に人物を入れます。人物の方が画面よりはるかに大きいからです。このようなときに余白を大きくとって人物を配置すると、一般的に悪い構図と考えられるモチーフが小さすぎる状態になります。

このように、不自然に感じない構図をルールとして決めておくことで、無限にある構図の可能性の中から効率よく、いい構図を選ぶことができます。

以上をふまえると、構図の基本は「見る側に不自然さを感じさせないこと」だと言えます。画面の端に寄っていては何だか気持ち悪く、大きさに違和感のある構図はそちらが気になって内容を鑑賞しづらいです。

そのような構図は避け、まずは適切な大きさで画面の中央にモチーフを配置しましょう。

構図の発展は基本ができてから

上述のような構図の取り方に慣れたら、あえて画面の端に寄せる、モチーフをかなり小さく入れる、などを行ってもいいでしょう。

構図はテーマを表すのに重要な要素です。

> 関連テキスト「デッサンでよい構図とはテーマが伝わる構図」

ただ、目の前のものを描写する訓練をするときは、そのようなことは考える必要はありません。とにかくシンプルないい構図、安心して鑑賞できる構図を取るようにしてください。

そもそも、基本の構図が取れないということはモチーフを画面内に思うように配置できていないレベルです。

「中央にモチーフを配置したいのに右にずれてしまった」「等倍で描きたいのに2倍の大きさで描いてしまった」という人が、イメージ通りの構図を自由に描けるとは思えません。

まずは基本の構図の取り方に従って、それをきちんと画面に表すところから始めてください。

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